リレーエッセイ/第4回
ヘルスケア関連団体の空手同好会をご紹介します。
今回は、ワークショップの元気の泉とも言えそうな、ヘルスケア関連団体の空手同好会をご紹介します。
ヘルスケア関連団体の支援活動にかかわる喜島智香子さん(ファイザー株式会社)が松涛館流の空手道の有段者であり、社内や目黒区で空手の指導をしていることを世話人会のメンバーが知り「ぜひ私たちも空手を学びたい…」と同好会がスタートしました。現在は、ヘルスケア関連団体の世話人会の会議後に、ファイザー(株)のトレーニングルームに集まり、稽古を行っています。なかには昇級昇段審査に挑戦して将来は「黒帯」をめざしているメンバーもいます。2003年の第3回ワークショップの際には、アトラクションの一つとして空手の「演武」を披露し、喝采をあびました。
「空手」というと「瓦割り」や激しい格闘技のイメージがありますが、ヘルスケア関連団体同好会の活動では、伝統空手の「形」を中心に稽古しています。精神を集中して、体のすべてを駆使して表現される「形」は、スポーツと言うより一つの「美しい芸術」のような印象があります。また場所を選ばず、体力や体調、年齢に合わせて、自分なりの稽古ができるのも空手の特徴です。子どもからお年寄りまで、その年齢に応じた空手があり、左右の筋肉を均等に使うのでバランスのよい運動になり、脳も活性化するといわれています。しかも、自分のペースでできるので、障がいのある人や、手術を受けた人の運動療法の一つとしても活用することもできます。
同好会のメンバーは、「ふだんでも体が自然に動くようになった」「トレーニング日の翌朝は、すっきりと起きられる」「姿勢や筋肉など自分の体がわかるようになった」「仲間と一緒に稽古できて楽しい」と語ります。そして、仕事や家庭、ヘルスケア関連団体の活動に忙しく追われる毎日のなかで、すべてを忘れて空手の稽古に集中することは、とてもよい気分転換になり、結局、仕事や活動にもよい形で返ってくるようです。
心技体と言われるように、勝負に勝つ人は、技や体だけでなく、心も充実していることが必要なのだそうです。常に謙虚な気持ちを持つことが求められています。毎日の暮らしのなかに、空手のように打ち込める「何か」があると、いっそう元気にがんばるれるということを感じました。
■ヘルスケア関連団体空手同好会
喜島智香子:ファイザー株式会社
高城美香:ゴーシェハウス
中田智恵海:関西地区口唇口蓋裂児と共に歩む会
富樫美佐子:あけぼの会
増田一世:(社)やどかりの里