リレーエッセイ/第1回
元気にしてくれるのは、娘の笑顔と「笑い」の精神
日本コンチネンス協会 事務局長 藤江茂司
今、私にとっての元気の泉は、まず子どもです。妻と一緒に一歳半の娘を子育てしていますが、とにかく子どもの無邪気な顔、笑顔にはいやされますし、力にもなります。子どもから学ぶことや、発見も多く、まだ話せないけれど、コミュニケーションは十分とれます。昨日できなかったことが今日はできる、成長の様子が手にとるようにわかるのがおもしろいです。そもそも私はずっと、排泄障害のことを一人で悩んでいたのですが、日本コンチネンス協会を知り、協会活動を通じて多くの人とめぐりあったことが大きな転機となりました。ヘルスケア関連団体ワークショップなどで今まで知らなかった世界の人とも知り合えて、さまざまな感動や発見があり、活動そのものが元気の素です。
排泄は生きていく上で欠かせないものであり、何をしていても常に排泄のことが頭から離れません。だからこそ活動の大切さを噛みしめることができ、ポジティブに考えることにより、アイデアが浮かび、気づける喜びもあります。しかし、活動だけでは行き詰まったり、新しいアイデアが出てこなくなります。そこで、バイクに乗ったり、即興劇の劇団に関わったり、趣味の時間を持つように心がけていました。子どもが生まれて、趣味の時間はとれなくなりましたが、子どもはそれ以上のプラスの力を与えてくれていると思います。
もうひとつ、これだけは忘れたくないと思っているのは「笑い」です。何でも笑い飛ばせるだけの強さがほしい。不真面目なものではなくて強さのある笑い、これは常に持っていたいと思います。恥ずかしいときや怒ったとき、悲しいときも、その原因を笑いに変えてしまえるような強さを持ちたいと思っています。今年は書き初めで「怒らない」と書かされました。私が怒りそうなときには、水戸黄門の印籠のように妻が活用しています(来年は「笑い飛ばす!」と書くつもりです)。
子どもとの時間と、笑いの精神、それが私の今の元気の泉です。
*コンチネンスとは、排泄のコントロールができている状態を表します。