より安全に医薬品を使用していただくために 〈PMDAの活動について〉
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
はじめに
医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency 以下、PMDA)は、平成16年4月に設立された独立行政法人です。PMDAでは新しく開発された医薬品などの効果や安全性について審査すること、市販されている医薬品の副作用などの情報を集めてその内容を分析し、国民の皆様に医薬品等に関する安全性についての情報提供を行うこと、医薬品の副作用によって健康被害を受けた患者の皆様に対して医療費等の給付を行うことの、大きく分けて3つの業務を行っています。
特に医薬品等に関する情報提供業務では、医薬品などの重要な情報をホームページに掲載しています。また、最近では患者の皆様から直接副作用の情報を集める患者副作用報告も試行的に開始しています。今回はPMDAが運営している医薬品医療機器情報提供ホームページと患者副作用報告制度についてご紹介させていただきます。
医薬品医療機器情報提供ホームページについて
PMDAでは製薬企業や医療機関からの副作用報告など様々な情報をもとに医薬品の安全を守る活動を行っています。PMDA、厚生労働省、製薬企業等から提供される医薬品の安全性などに関する情報は医薬品医療機器情報提供ホームページに掲載されています。ホームページへは「PMDA 情報提供ホームページ」と検索いただくとアクセスできます。こちらのホームページでは、医薬品などに関する様々な情報を得ることができます。その一部についてご紹介致します。
❶医療用医薬品添付文書検索
医師から処方された薬について、その添付文書(薬の説明書)を検索することができます。薬の名前をこちらに入力することで簡単に添付文書の検索をしていただけます。なお、使用されている薬について疑問などを持たれた場合は、医師・歯科医師または薬剤師に必ずご相談下さい。
❷患者向け医薬品ガイド・ワクチン接種を受ける人へのガイド
薬やワクチンの正しい理解と、重い副作用の早期発見などに役立てていただくために、皆様に特に知っていただきたいことをわかりやすく記載しています。
❸くすり相談・医療機器相談
PMDAでは、患者の皆様から、薬に関する相談、家庭で使用する医療機器(コンタクトレンズ、マッサージ機、補聴器など)に関する相談を電話で受け付けています。医薬品の効き目、飲み合わせ、飲み方・使い方や医療機器を安全に使用するための注意事項、また医薬品・医療機器に関する心配ごとの相談に専任の相談員がお答えします。
患者副作用報告について
PMDAは医療関係者の方や製薬企業の方と協力しながら医薬品の安全性を守る活動をしています。特に副作用の報告は重要で、たくさんの副作用報告をいただくことで、それまで知られていなかった副作用を認識することができます。 PMDAでは様々な観点からの副作用報告を集めるために、平成24年3月から医薬品によって生じた副作用を患者の皆様、またはそのご家族がインターネットを介して報告できる、患者副作用報告システムの運用を試行的に開始しました。報告は医薬品医療機器情報提供ホームページの「患者副作用報告」のページから行うことが可能です。また、必要な場合には、PMDAから診療した医療機関への詳細調査を行う場合があります。 試行期間中に報告いただいた内容やアンケート結果をもとに報告システムの見直し、運用方法の検討等を行った上で正式に報告の受付を行う予定です。 皆様からいただいた情報は医薬品の安全対策に活かして参りますので、より多くの方に患者副作用報告システムを利用していただければと思います。
おわりに
これからもPMDAでは医薬品の安全を守るため、そして患者の皆様に安心して医薬品を使用していただくために様々な業務を行って参ります。これからもPMDAの活動にご注目いただければと思います。