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活動レポート第3回(2004)

活動レポート第3回(2004)

ヘルスケア関連団体の活動には、大きな広がりを感じさせるものが増えてきています。そこからは、病気とともに前向きに生活していこうという強い気持ちによって、会が動いてきていることが伝わってきます。今回も、各地で開催された活動をお知らせいたします。

国際アルツハイマー病協会
第20回国際会議・京都・2004(10月15~17日)
家族の会を中心とした画期的な国際会議を開催

国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004が、国立京都国際会館で開催され、66か国から4000人以上(うち海外から600人以上)の研究者、医療職、介護職、建築家、法律家、行政関係者、介護家族そして痴呆の人が集いました。

この大規模な国際会議の主催は、国際アルツハイマー病協会(ADI)と(社)呆け老人をかかえる家族の会で、いわゆる家族の会がこうした世界大会のホスト役となることはきわめて画期的です。国際会議では、各地の支部活動を紹介するポスターセッションが行われたり、またアルツハイマー病の患者さんが自らの経験と思いを語るなど、家族の会ならではのプログラムが展開されました。ADI側は、適切な診断・治療の確立、地域社会での介護支援体制づくりなどを盛り込んだ行動計画をWHOと共同で検討する方針を示しました。

全国難病センター研究会 第3回研究大会 in 神戸(10月23~24日)
難病センター設立に向けて、具体的な研究が進む

平成17年度までに全都道府県に難病相談支援センター設置を目指す事業が始まったのを受けて、以前から先駆的な活動を行っていた北海道難病連が事務局となり、各地で難病センターをどのように立ち上げていくかという研究が始まりました。その一環として開催されている研究大会も今回で第3回を迎え、全国的な疾病・障がい者の団体、各県の難病連、医療関係、行政、企業などが参加して行われました。

研究大会では、難病センターの位置づけや相談のあり方についての討議、難病センターについて各都道府県の進捗状況の発表などが行われました。難病相談支援センター運営に関して、当事者や家族がどのようにかかわっていくか、受け皿となりうるかなど具体的な内容についても話し合われました。

また、阪神大震災をふまえて災害時における難病患者支援について、兵庫県、神戸市、神戸の難病連がどのように取り組んできたかというシンポジウムも行われました。研究大会開催中に、新潟中越地震が起こったこともあり、災害時における患者支援について、その必要性をより身近に感じた参加者も多かったようで、白熱したシンポジウムとなりました。

(社)日本てんかん協会 第31回全国大会 in みやぎ2004(11月20~21日)
地域の中での、前向きな就学・就労・生活をめざして

「出会いは宮城から、新たな一歩を踏み出そう!」をテーマに、日本てんかん協会第31回全国大会が、仙台市青年文化センターにおいて開催されました。

まず、木村太郎記念賞・功労賞の表彰など記念式典が行われ、続いてテーマ別の分科会が開かれました。多くの誤解や偏見、行政との認識の違いなどの困難を乗り越え、それぞれの立場で、より前向きな一歩を踏み出すための取り組みなどが話し合われました。

21日には、浅野史郎宮城県知事が、障がいを持つ人が、地域の中で普通に暮らすノーマライゼーションの理念を実現し、社会資源の整備や地域社会の支援システムづくりに取り組んでいきたいと講演。続いて、東北大学医学部小児科教授の飯沼一宇氏が「近未来のてんかん医療」と題して、子どもに起こるウエスト症候群、眠気を催さない抗てんかん薬や、てんかん焦点(脳のてんかん活動の拠点)にだけ効く薬の開発の可能性など興味深い医療講演を行いました。

地域のネットワークを駆使して準備に取り組んだ宮城支部を含め、参加者一人ひとりに「社会を変えていくのは行政ではなく、当事者と家族、支援者である」という積極的な姿勢が感じられる有意義な全国大会となりました。

日本IDDMネットワーク 全国シンポジウム in 大阪(12月4日)
1型糖尿病薬剤と膵島移植の最新治療

1型糖尿病(IDDM)は主に小児期に発症する自己免疫疾患で、糖尿病患者の99%を占める2型(成人型)とは大きく異なる原因不明の難病です。大阪府高槻市で開催されたシンポジウムには約300人が参加。基調講演では「遺伝子組換え製剤の効用」と題し、大阪医科大学附属病院小児科医師の 谷竜三氏がインスリン治療の最前線を紹介。さらに京都大学医学部附属病院臓器移植医療部医師の松本慎一氏が「膵島移植の現状」として、2004年日本初の移植手術を行った事例をもとに、今後の可能性と課題を発表しました。その後、日本製薬工業協会広報委員会委員長の高山暢二氏が「日本製薬工業界の広報活動」を報告。第二部のパネルディスカッションでは、医師の立場から 谷、松本両氏、患者の立場から膵島移植を受けた仲谷光子氏、家族の立場から日本IDDMネットワーク専務理事の陶山えつ子氏が、同ネットワークの井上龍夫理事長をコーディネーターに活発な意見を交わしました。会場からの質問も多く、最新医療への患者・家族が寄せる期待の大きさを物語っていました。

日本呼吸器疾患患者団体連合会 第1回総会開催される

2004年10月29日順天堂大学講堂において、「岩手低肺の会」「NPO日本呼吸器障害者情報センター」「全国低肺機能者団体協議会」「全国ポリオ会連絡会 」「東北白鳥会」などの代表者が出席して、第一回日本呼吸器疾患患者団体連合会総会が開催されました。