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地域学習会 合同報告会2011

地域学習会 合同報告会2011

東北から沖縄まで8地域の代表が一堂に会してそれぞれの活動を語り、今後の取り組みを討議
7月23・24日、東京のファイザー株式会社アポロ・ラーニングセンターにおいて、ヘルスケア関連団体ネットワーキングの会(VHO‐net)の地域学習会合同報告会が開催されました。
VHO‐netは2010年に10周年を迎え、毎年秋に全国のさまざまな団体のリーダーたちが集まるワークショップが開催されています。ワークショップでの出会いがきっかけとなり2004年には関西学習会が立ち上がり、その後、次々と地域学習会が各地に誕生し、今日、全国で活発な活動が行われています。 合同報告会では、各学習会の成り立ちやそれぞれの地域性に応じ、多様な内容やスタイルで展開されている活動の様子が紹介されました。

地域学習会での学びを団体で生かすことを目的に
沖縄学習会 照喜名 通 さん

2010年7月の学習会では、沖縄国際大学総合文化部教授の上田幸彦さんによる講義を受け、ピア・カウンセリングの技術を実践しました。11月にはワークショップのテーマ「集う・たのしむ・見つける」を取り上げ、沖縄学習会のこれまでを振り返り、未来を考える宿泊研修を行いました。
2011年3月にはストレスをテーマに設定。7月は再び上田さんを講師に招いて「うつと病気」について学びました。
沖縄から東京のワークショップに参加するのはとても大変で人数が少ないので、毎年、ワークショップのテーマを持ち帰って宿泊研修を行い、その後は参加者のスキルアップを目的に学習しています。地域学習会で身につけたことを各団体や個人レベルで活用でるようにと考えています。  

第13回(2010年7月5日)
第14回(2010年11月6・7日)
第15回(2011年3月14日)
第16回(2011年7月12日)

第1回学習会を開催!焦らず着実に歩みたい
四国学習会 藤井 ミユキ さん

第1回四国学習会を2011年4月3日に開催し、活動がスタートしました。まねきねこの取材をきっかけに昨年の合同報告会に参加し、自分と同じ志をもった仲間がいることをうれしく思いました。四国でも同じような問題意識のある人たちと一緒に、課題克服ができればと思い四国学習会を立ち上げました。
第1回目は、リーダーの集まり、共通課題の話し合いの場、ネットワーキングの構築を目的として開催しました。他団体の活動の成功事例を知りたいという意見が多かったので、次回は、沖縄の照喜名さんの講演「つながりと私の気づき――親交を深めて」を予定しています。10年遅れてのスタートなので、みなさんに追いつけるように、あわてずボチボチやっていきたいですね。

第1回(2011年4月3日)

学びあう・伝えあう・ひろげあうをテーマにコミュニケーション方法について学ぶ
北陸学習会 梅沢 敏之 さん

2010年度は「伝わる・つながる・広がるコツ」、そして2011年度は「学びあう・伝えあう・ひろげあう」を学習会のテーマに、患者団体の活動を活性化するためのITスキル研修に取り組んでいます。
2010年7月の宿泊研修会では、広報力を高めるためのチラシや機関誌作成について、12月はブログの使いこなし方を学びました。
東日本大震災の直後に開催した2011年3月の学習会では、今までの研修内容の再確認と、被災地への思いを話し合いました。ITスキル研修は集中的に学習するとより効果があるので、この7月から8月に3回連続での学習会を予定。初回はチーム力をアップさせるコミュニケーションのツールとして、メーリングリストの活用法を学びました。今後の課題としては、石川や福井にも活動を広げることや、グループワーク中心の学習会の開催を考えています。

第11回(2010年7月24・25日)
第12回(2010年12月26日)
第13回(2011年3月21日)
第14回(2011年7月2日)

効果的な情報の発信方法を学ぶ
関西学習会 渡口 泰子 さん

2010年8月に開催した学習会での模擬講演は、演者が医学生で、今までとは違った視点での講演となり、とても参考になりました。11月は、効果的な広報誌の作り方を学びました。2011年1月は、模擬講演と今後の学習会内容の検討、4月には効果的なリーフレットの作り方などを実践しました。そして7月には、今までの模擬講演の経験から、講演するときに心がけたいポイントを整理し、「笑いをとろうとしない」「時間を守る」「対象者を考える」「起承転結を明瞭に」「自分の言葉で自分の体験を語る」「聞き取りやすい話し方の工夫を」といった意見をまとめました。
関西学習会を“心の重荷が分かち合える場”“来てよかった、また来たいと思える場”にしたいと考えています。今後は他の地域とも連携して、VHO-netの信頼性を高める活動に取り組んでいきたいです。

第17回(2010年8月22日)
第18回(2010年11月13日)
第19回(2011年1月15日)
第20回(2011年4月10日)
第21回(2011年7月10日)

東海地震に備えて災害対策に取り組む
東海学習会 北条 ます さん

2010年度の学習会では「難病・慢性疾患・障害者のセーフティネット」をテーマに、東海地震に備えて、静岡県立短期大学部講師 今福恵子さんの講演「難病患者の災害準備について」とグループワークを行いました。講演では、東海地震の想定震度や東海・東南海・南海の3連動地震被害想定、災害準備に関するアンケートなどが取り上げられ、津波警報時に多くの人が避難しない傾向にあると指摘されました。グループワークでは、難病患者の個別支援計画の必要性や、災害への準備などについて話し合いました。また、個人の備えや地域の支援が重要で、近隣のセーフティネットの構築、自分のマニュアルを作り共有することの必要性を確認しました。
2011年度は、東日本大震災の被災地で支援を行っている専門家の講演を予定しています。

第5回(2010年8月28〜29日)

つながりや支え合い――ネットワークの大切さを実感
東北学習会 阿部 一彦 さん

2010年10月には、医療を考える~癒す~というテーマで音楽療法を体験しました。秋田・岩手からの参加もあり、東北5県のネットワークで話し合いが実現。2011年4月と9月には、ピアサポートをテーマに学習会を予定していましたが、東日本大震災が起こりました。
大津波は想定外でしたが、東北学習会を通じてネットワークを構築し、以前から災害対策に取り組んできたことが役に立ちました。大震災を経験して、つながりや支え合いの大切さを改めて感じましたし、「患者団体や障がい者団体の会員であることの安心感が大きかった」という声も多く聞きました。今後は、こちらからの呼びかけが届きやすく、より多くの人たちの声を拾いやすい効率的なネットワークづくりをしたいと考えています。

第17回(2010年10月2日)

事例発表を重ねながらピアサポートについて学ぶ
関東学習会 島田 千穂 さん

2010年度からピアサポートをテーマに取り組んできました。2011年1月の学習会では事例発表を行い、さらにピアサポートへの取り組み方を話し合ったところ、「解決した事例・共感できる事例を集めて、事例集を作りたい」「専門家の意見も聞きたい」などの意見が出ました。
そこで、6月には「医療者からみた患者のピアサポートの意義」として慶応義塾大学教授の加藤眞三さんによる講演を受け、事例用フォーマットや学習会のこれからの方向性をグループディスカッションで検討しました。今後もピアサポートについて学習しながら、将来的には事例集などの形にまとめていきたいです。さまざまな団体から参加者が集まっている良さを活かし、主体的に学習会に参加することが結果として学びになるような内容を目指したいと考えています。

第18回(2010年9月12日)
第19回(2011年1月16日)
第20回(2011年6月26日)

ピアサポートを中心に多彩な人と社会をつなげていく
九州学習会 陶山 えつ子 さん

2011年5月には「つなげる」をテーマに、医療機関との連携、行政との連携の事例発表とグループワークを行いました。難病団体、障がい者団体、精神障がい者団体、医療者、行政といった、さまざまな立場の人が参加していたのでトピックの広がりと深みが増し、つながることの大切さを改めて感じると同時に、これがまさしくVHO-netだと思いました。
7月の宿泊研修会は、ピア・カウンセラーの山下紘史さんを講師に迎え、ピア・カウンセリングの意義や成り立ち、方法、約束などの基本を学びました。「ピア・カウンセリングの目的は、最終的には社会を変えていくこと」という山下さんの言葉が印象的でした。そのほかに、九州各県の難病相談支援センターの難病支援相談員研修も行っています。次回は鹿児島で開催の予定です。

第13回(2010年8月21日)
第14回(2011年5月14日)
第15回(2011年7月9・10日)

※北海道学習会は、現在活動休止中です。