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活動紹介 第30回(2011・2012)

活動紹介 第30回(2011・2012)

地域でのネットワークを広げ、情報やノウハウを共有し活動を充実させていこうとする、各地での取り組みをレポート

第22回 関西学習会 in 大阪(2011年11月20日)
VHO-netの仲間を増やしていこう! “横向きの連携”に注目した取り組みを検討

第22回関西学習会が大阪市の阿倍野市民学習センターにて開催されました。今回のテーマは、第11回ヘルスケア関連団体ワークショップのテーマを受け、「VHO-netの活かし方」。まず、ワークショップではどのような議論とまとめの発表が行われたのかを参加者が報告しました。これまでのVHO-netの取り組みがDVDなどで詳しく紹介されたので、初参加者もよく理解しつつ、有意義な2日間を過ごせたとの感想もありました。その後、ワークショップより持ち帰られた、VHO-netの活かし方の具体案から、関西学習会が継続して行ってきた「患者の声を医学教育に組み込む」ための模擬発表と並行して取り組みたい項目を検討しました。積み重ねた模擬発表の実績で培った、さまざまな疾患の知識や体験を話せる講師リストをさらに充実させ、関西学習会のホームページ『わネットKansai』でアピールしていこう、災害時対策として地域の福祉避難所について調査してはどうか、疾患別災害時必需品リストの作成、などが挙げられました。また、ワークショップのキーワードのひとつでもあった、ヘルスケア関連団体間で運営ノウハウや情報を共有する“横向きの連携”に注目。関西学習会に未参加の患者団体へVHO-netの理念を伝え、参加・加入を積極的に呼びかけて、仲間を増やしていくことを目指します。

参加団体
ひょうごセルフヘルプ支援センター/腎性尿崩症友の会/日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)/ドリームファクトリー/あけぼの兵庫/竹の子の会/しらさぎアイアイ会/CMT友の会/あすなろ会(若年生関節リウマチの子どもを持つ親の会)

第16回 九州学習会 in 佐賀(2011年11月23日)
初参加者を多く迎え、VHO-net の意義とこれからを話し合う

第16回九州学習会が佐賀県難病相談・支援センターにて開催されました。九州学習会は、VHO-netプロジェクトのひとつである「難病相談支援員研修プロジェクト」と併催していることもあり、この日も九州各県と沖縄県から参加者が集いました。テーマは、第11回ヘルスケア関連団体ワークショップを踏襲した「もったいない! VHO-netの活かし方」。学習会自体への初参加者が多かったことから、3グループに分かれてのワークショップでは、意見交換を中心に展開したグループもあり、フレキシブルな形で進行しました。まとめの発表では、「VHO-netでの活動を通して得た知識やノウハウを冊子にまとめてはどうか」「団体運営、難病啓発、制度の利用、リーダーのメンタルケアなど、疾患を超えた総合的な情報は、患者団体のない疾患の団体結成への道しるべにもなる」「インターネットなどで手軽に情報を収集できる昨今、患者団体に加入していない人たちに対して、さまざまな団体の情報を集約し、VHO-netから発信してはどうか。より正確な情報を届ける手段にもなる」といった声が上がりました。また、どのグループも、地域学習会やワークショップで得たものを各自の団体に持ち帰って活かしていくことが、VHO-netの原点であり、大切だという意見に至りました。初参加者からは、「少人数の会なので、どうすればネットワークをつくれるのか不安だったが、少しずつ前進できそうな気がする」と、前向きな感想が寄せられました。

参加団体
竹の子の会/NPO法人 ともしび/日本ALS協会 鹿児島県支部/NPO法人 全国精神障害者ネットワーク協会/全国パーキンソン病友の会 佐賀県支部/高次脳機能障害 家族会「ぷらむ佐賀」/くまもとぱれっと/きらめき会/熊本市難病・疾病友の会 ボチボチの会/(社)日本リウマチ友の会 熊本県支部/多発性硬化症友の会/かごしま難病支援ネットワーク/佐賀県難病相談・支援センター/大分県難病相談・支援センター/福岡県難病相談・支援センター/鹿児島県難病相談・支援センター/沖縄県難病相談・支援センター

第17回 沖縄学習会 in 沖縄(2011年11月26・27日)
人材バンク、団体間のつながりの強化… やりたいことや熱い思いを語り合った宿泊研修

2007年に誕生した沖縄学習会は、沖縄県1県だけでの開催であり、県内に患者団体が少ないという状況の中、着実に成長してきました。最近は毎回、初参加団体を迎えています。また、2011年には、全国筋無力症友の会沖縄支部も結成されました。学習会開催は今回で17回目を数え、豊見城市のホテルグランビューガーデン沖縄に18名が集い、宿泊研修として行われました。

今回のテーマは、第11回ヘルスケア関連団体ワークショップを受けて「もったいない!VHO-netの活かし方」。学習会初参加者も多いことから、VHO-netの紹介DVDの視聴、沖縄学習会のこれまでの流れ、ワークショップの進め方について説明後、2グループに分かれてのワークショップに臨みました。

まずは各団体が抱えている課題の抽出から始まり、それに対するアドバイスや気づきがあり、さらにVHO-netを活かすために沖縄学習会でできること・全体で取り組みたいことへと議論が進みました。

翌日のグループ発表では、次のような提案が示され、共通する意見も多く聞かれました。

グループ発表
「人材バンクをつくろう」
得意分野の明記された、医療・福祉関係者らも含む人材リストの作成。そのための情報交換の手段として…
「点ではなく線でつながろう」
メーリングリストなどを利用し、情報や知識、ノウハウを交換・共有。そこから全体会議につなげていく。
「団体間がつながる枠組みづくり」
沖縄学習会株式会社(仮称)をつくり、ノウハウを集める課、行政・法律を勉強する課、旅行の企画を立てる課など担当を決め、縦割りではなく横並びの組織に。

取り組みたいことは…
「患者・家族も含めたピアサポート」
ピアサポーターの養成講座をVHO-netで開催したい。
プログラムや講座開催のためのマニュアルを作り、可視化する。 
「教育現場への啓発」
「企業との連携」
事例紹介として、がん患者団体による中・高生を対象とするがん検診ポスターコンテストの実施。学校も協力的で好評だった。また、企業と連携して牛乳パックにがん検診の啓発メッセージを掲載。子どもの目にもとまりやすく理解が進む。このように、さまざまな患者団体と共同で企画を立案し、企業とも連携を。
「メディアの活用」
メディアとの上手なつきあい方を学びたい。難病患者の活動をアピールすることで、VHO-netの社会認知度を上げることもできる。

「今回の話し合いをしっかりと受け止め、今後の学習会のテーマに反映し、沖縄学習会だけで実行できるものは、すぐに取り組んでいこう」と2日間の研修をまとめました。

参加団体
沖縄県がん患者会連合会/全国膠原病友の会 沖縄県支部/もやの会 沖縄ブロック/(一社)全国パーキンソン病友の会 沖縄県支部/日本ALS協会 沖縄県支部/沖縄県難病・相談支援センター/認定NPO法人 アンビシャス/全国筋無力症友の会 沖縄支部/宇宙船子宮号(沖縄県婦人科がん患者会)

第18回 東北学習会 in 仙台(2011年12月3・4日)
待望の宿泊研修を開催! 災害時の活動・ピアサポートについて熱心に語り合う

講演とグループワークを実施
仙台市で第18回東北学習会が行われました。当初は2011年4月の予定でしたが、東日本大震災で被災したメンバーも多く、また会場の確保や交通機関再開の目処が立たなかったことなどから中止となり、震災から9ヶ月を経て、このたび待望の開催となりました。 学習会ではまず、事前に実施したアンケートをもとに、要支援者の災害対応に関する情報を交換・共有しました。東北学習会のネットワークや各団体の災害対応の成果や課題については、引き続き、アンケート調査や検証をしていく予定です。 次に、NPO法人 全国膠原病友の会 沖縄支部の阿波連のり子さんによる講演に移りました。阿波連さんはピアサポートをテーマに、自身が発症してからの経緯や友の会との出会い、現在のピアサポート活動について語りながら、沖縄支部で定期開催されている交流会におけるピアサポートの長所や短所、ピアサポーター養成の必要性など、詳しく具体的にふれ、「ピアサポートは相手を支援することで、自分も幸せになる仕組み」と述べました。 その後、阿波連さんの講演を受けて、各団体で実際に行われているピアサポートをかえりみるグループワークを展開。活動内容や共通する問題点、解決方法を話し合いました。

グループ発表

グループ1

・ピアサポートは同じ立場の当事者や仲間が支え合うこと。
・幅広い知識をもち、相手に共感・実践してスキルアップを図り、よいピアサポーターを目指したい。
・東北学習会でも、よりよいピアサポーターになるための取り組みを考えたい。青森・弘前からの参加者の話がとても参考になったので、ネットワークを拡げるためにも、弘前で学習会を開催したい。

グループ2
・ピアサポーターはコンビニや水先案内人のような存在で、ソーシャルワーカーや専門医につなぐ役目。日頃から専門家とネットワークを育み、自分を磨いていくことが必要。
・自然体で相手に寄り添い、自らも大切にしながら、医療関係者や家族、行政、仲間とボールをパスし合っていく“ミッドフィルダー”のような存在を目指そう。

グループ3
ピアサポートを個別/グループで行う場合に分け、それぞれのメリット・デメリットを検討。 どちらにもメリットとデメリットはあるが、「三人寄れば文殊の知恵」で、個別のピアサポートよりも、グループでのピアサポートがよいのではないかと話し合った。井戸端会議のように、楽しく井戸端ピアサポートをしよう!


つながりが元気のよりどころに 最後に、運営委員の菱沼さんが全体を総括。災害に備えた東北学習会の取り組みを考えていくこと、また、今回の参加者アンケートを参考に、ピアサポートをはじめ、今後の活動内容を検討していきたいとのまとめがありました。 久々の学習会では、患者団体にとって身近なテーマである「ピアサポート」を取り上げたことから、各グループで活発に意見が交わされ、各団体の活動内容やピアサポートに対する考え方を相互に知ることで、共通する悩みや問題点、解決の糸口を見出すことができたようです。 また、震災後初の東北学習会であり、宿泊研修も初めてということから、交流会や食事の場でも熱心に語り合う姿が目立ち、「みなさんに再会できて元気になった」との声も聞かれました。被災した人も多かった中で、学習会として集うことができ、笑顔で互いに励まし合えたことも、今回の大きな成果であったかもしれません。東日本大震災からの復旧・復興に向けて、まだ課題は山積していますが、東北学習会のネットワークを活用し、メンバーのみなさんの活動や暮らしがより改善されていくことを願ってやみません。

参加団体
NPO法人 宮城県患者・家族団体連絡協議会(MS虹の会)/全国膠原病友の会 岩手県支部・秋田県支部・沖縄県支部/NPO法人 日本コンチネンス協会 宮城コンチネンス勉強会/乳がん患者会ほほえみネットワーク/(社)日本リウマチ友の会 福島県支部・宮城県支部/NPO法人 線維筋痛症友の会 東北支部/福島県難病団体連絡協議会/仙台ポリオの会/ピンクのリボン

第17回 北陸学習会 in 富山(2011年12月18日)
「もったいない! VHO-netの活かし方」“北陸学習会編”開催

12月18日、富山市サンシップとやまにて、第17回北陸学習会が開催されました。北陸学習会では、2年間にわたって、「ネットワークを広げる」「お互いを知る」「広報力をつける」「IT環境になれる・使いこなす」などをテーマに取り上げ、具体的なノウハウを学んできました。今回は学習会としての原点に立ち返り、「もったいない! 北陸学習会の活かし方」と題して、今後の活動の方向性を考える場となりました。

まず、10月に行われた第11回ヘルスケア関連団体ワークショップの報告からスタート。「もったいない! VHO-netの活かし方」として話し合われた、その内容を参考にしながら、北陸学習会に参加して変わったこと・このネットワークを活かしてこれから取り組みたいことを、2つのグループに分かれて話し合いました。

グループ発表では、北陸学習会について「学習会で学んだことを自分の所属団体で活かし、さらに社会へと拡げていきたい」「各自の団体で、リーダーたちが抱える悩みや苦労は共通しているので、リーダー同士の支え合いが必要。このネットワークを活かして交流し、支え合おう」「学習会で得られた学びを所属団体の活動に活かしたいが、他の会員との意識の差が大きく、実際には難しい」といった意見が述べられました。また、今後の取り組みに向け、「北陸学習会で育んだ“横のつながり”を大切にしたい」「ワークショップでつながりのできた医療者に、北陸学習会に参加してもらおう」などの提案がありました。

この日の学習会は「今までで、みながいちばんよく話した!」との感想も出るほど、活発に意見が飛び交いました。最後に「参加者それぞれが、何らかのかかわりをもってここに集まることが、次の活動のエネルギーを生むと思います。これからもがんばって続けていきましょう」という、運営委員からのメッセージが、2011年を締めくくる学習会の結びとなりました。

参加団体
石川県OPLL(後縦靭帯骨化症)友の会/NPO法人 難病ネットワークとやま/(社)日本リウマチ友の会 富山支部/富山IBD/日本ALS協会 富山県支部/(財)がんの子供を守る会 富山支部/わかち会(とやまSCD・MSA友の会)/(一社)全国パーキンソン病友の会 富山県支部・石川県支部

第22回 関東学習会 in 東京山(2012年1月15日)
関東学習会やVHO-netの活かし方について話し合う

1月15日、東京新宿のファイザー本社で第22回関東学習会が開催されました。

まず、2011年10月に行われた第11回ヘルスケア関連団体ワークショップの報告から始まり、それを受けた形で、今後、関東学習会やVHO-netをどう活かしていくか、どのような活動がしたいかをグループに分かれて話し合いました。

グループ発表では、Aグループから、「当事者として“ありのまま”の自分を受け入れてもらえるように、外向きの発信をしていきたい」「子どもにもわかるような伝え方を工夫したい」「VHO-netのよさを社会にアピールし、誰もが生きやすい世の中につなげたい」などの意見が出されました。

Bグループは、関東学習会をどう活用するかを主に話し合い、「VHO-netで学んだことを実際に所属団体で活用することが難しかった」「関東学習会での出会いを通して、つながりができ、収穫があった」「悩みや意見などを全体の中で話す経験をもちたい」「相談を受ける側としての悩みや疑問を解決したい」といった感想や希望を述べました。

Cグループからは、「団体運営などのノウハウにガイドライン、専門医や医療制度、就労支援に関する情報や知識、団体のリーダーとしてのキャリアなどを提供し合い、情報や知識・スキルを共有し、社会への働きかけも考えたい」「シンポジウムを開きたい」などの提案がありました。

全体討論会では、「ピアエピソード集を蓄積していきたい」「発表する経験を積み重ねたい」「話し合うこと・知り合うことが大切」との意見が交わされ、関東学習会は、互いに学び合うことを大切にしていこうという考え方の基本をあらためて確認しました。

今回の提案や意見は運営委員がとりまとめ、次回の学習会で、具体的な取り組みに向けて検討することになっています。

参加団体
あすなろ会(若年性関節リウマチの子どもを持つ親の会)/中枢性尿崩症の会(CDIの会)/NPO法人 肺高血圧症研究会/CMT友の会/NPO法人 日本プラダー・ウィリー症候群協会/NPO法人 睡眠時無呼吸症候群ネットワーク/腎性尿崩症友の会/全国膠原病友の会 茨城県支部・千葉県支部/アリスプレイス/NPO法人 日本コンチネンス協会/NPO法人 東京肝臓友の会/日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)/CAPS患者・家族の会/あけぼの会/NPO法人 日本せきずい基金/再生つばさの会/のどかの会/つくしの会(軟骨無形成症患者・家族の会)