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活動紹介 第56回(2021)

活動紹介 第56回(2021)

第49回 関西学習会 in オンライン(2021年5月22日)
「合同講演会」に向けて3人によるサンプル講演会を実施。実現に向けて検討を行う

患者・家族の声を医療・教育現場に届ける「合同講演会(仮称)」開催に向けての検討をテーマに、第49回関西学習会が開催されました。
前回の企画書作成から進展し、今回は「サンプル講演会」を実施。遺伝疾患という共通項でつながる、しらさぎアイアイ会(網膜色素変性症)の中尾郁子さん、日本マルファン協会(マルファン症候群)の猪井佳子さん、腎性尿崩症友の会の神野啓子さんの3人が、医学生を対象という想定で、スライドを用いて各10分間の講演を行いました。検討会では、まず「持ち時間を厳守した講演で、これまで長く模擬講演を続けてきた関西学習会ならではの素晴らしい成果」という感想が述べられました。そして「短い講演では一目でわかるインパクトのあるスライド作成が重要」「医学生のどの学年をターゲットにするかを絞り込んだ方がいい」「疾患説明よりも、生活のしづらさなどの社会的な問題、患者の家族を支えることの大切さなど、生の声に重点を置くべきではないか」など、さまざまな意見が出ました。また、合同講演会の全体構成として、コーディネーター(今回の場合では、遺伝疾患全体の概要説明や講演のまとめを担う役)が必要であるという気づきがありました。
最後に中央世話人である伊藤智樹さん(富山大学人文学部教授)が、「今回で合同講演会のベースができたと思う。他の共通項でのバリエーションなど、これまでの学習の積み重ねを活かして合同講演会実現に進んでほしい」と結びました。

参加団体
■しらさぎアイアイ会
■小さないのち(子どもを亡くした家族の会)
■NPO法人 ひょうごセルフヘルプ支援センター
■NPO法人 こころ・あんしんLight
■腎性尿崩症友の会
■NPO法人 日本マルファン協会
■日本アラジール症候群の会
■全国心臓病の子どもを守る会 奈良県支部
■日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)
■兵庫県網膜色素変性症協会(JRPS兵庫)
■(一社)全国膠原病友の会
■マッキューン・オルブライト症候群患者会
■ドリームファクトリー

第5回 中・四国学習会 in オンライン(2021年5月29日)
ハイブリッド形式でのオンライン交流会開催報告。それぞれの団体活動へ活かす機会に

第5回中・四国学習会が、「ヘルスケア関連団体活動におけるオンライン利活用について」をテーマに開催されました。
最初に、ミオパチー(筋疾患)の会オリーブの八塚利彦さんが、オンラインと会場参加のハイブリッド形式で行った「おしゃべり茶話会」について講演を行いました。開催に至るまでに、まずは会報を通じて会員のインターネット利用のアンケート調査を実施。約8割が何らかの形でインターネットを利用していたという結果から、本格的に準備へ。顧問医師への医療講演の動画作成依頼、ZOOMの契約、通信機器のレンタル、会場でのカメラや音声などの環境設定、事前テストや当日の実施状況を、トラブルなども含む詳細な情報を盛り込みつつ、成果や課題を発表。ハイブリッド形式は臨場感があり、会が盛り上がったことなどが報告されました。
その後2グループに分かれ、ディスカッションへ。まとめ発表では、「会員へのアンケート調査から始めることを取り入れたい」「当会でも事前に接続テストをしたが、当日の不具合に対してのフォローがうまくできなかった」「まず第一はクリアな音声の確保」「全国組織では本部がZOOMと契約し、支部が利用できるよう支援している」「開催県だけでなく他県からの参加もあり、オンラインの強みを感じた」「オンラインを体験する中で学び、主催者としてブラッシュアップしていきたい」など、オンラインをすでに導入している団体、模索している団体双方で活発な情報交換が行われました。

参加団体
■とくしま難病支援ネットワーク
■中枢性尿崩症(CDI)の会
■もやもや病の患者と家族の会 中国ブロック
■全国膠原病友の会
 岡山県支部・島根県支部・高知支部
■つむぐ会(希少難病の会)
■全国脊髄損傷者連合会 広島県支部
■ミオパチー(筋疾患)の会 オリーブ
■難病こどもおとなのピアサポートfamilia

第39回 沖縄学習会 in オンライン(2021年6月19日)
オンライン交流会や、SNS・DVDの利用など、with & アフターコロナでの新たなつながりについて話し合う

第39回沖縄学習会が開催されました。テーマは「〜誰一人取り残さない社会・ピアサポートを目指して〜withコロナの新たなつながり方を考えよう!」。
コロナ禍だからこそ見えてきた、今後の活動に活かせる方法や手段を検討しようという主旨です。日本ALS協会 沖縄県支部の田港華子さんと、全国脊髄損傷者連合会(以下、脊損連)沖縄県支部の仲根建作さんが、2020年2月から21年6月まで、団体としてどのようにコロナ対策に取り組んできたかを講演しました。日本ALS協会からは「在宅療養での消毒用アルコール、使い捨て手袋が不足して県下で探し求めた。また、感染への不安から電話の相談件数が増えた。本部との連携を取りつつ、支部活動で培った信頼が強みになった」との報告がありました。脊損連からは、「交流機会が激減し、人恋しいという声が増加。デジタル活用推進事業を立ち上げ、メールやSNSでの交流を推進。デジタル支援員を派遣し、接続環境をサポートする取り組みの始動」などが発表されました。
その後、2グループでのディスカッションを経て、全員での討論へ。「電話相談がメインだったが、オンライン化により顔が見え、情報量が増えたと感じる」「オンライン交流会、SNSやDVDを使った情報提供など、とても勉強になった。一歩を踏み出すパワーをもらった」などの意見があり、「コロナ禍の中で見えてきた課題の整理や、社会資源の活用に着目し、誰一人取り残さないように活動を続けていこう」と結びました。

参加団体
■認定NPO法人 アンビシャス
■日本ALS協会 沖縄県支部
■全国脊髄損傷者連合会
 沖縄県支部
■全国膠原病友の会 沖縄県支部

第24回 東海学習会 in オンライン(2021年6月20日)
ホームページの見直しで団体運営の「資金調達」に成果。講演を受けて、活発な議論を行う

昨年度から継続している「ヘルスケア関連団体の資金調達〜現状と課題」をテーマに、第24回東海学習会が開催されました。
まず、日本筋ジストロフィー協会愛知県支部の大島松樹さんが「私たちの団体の資金調達」と題し、講演を行いました。全国組織の本部と、愛知県支部の収支(会費、補助金、寄付金など)や、支部のホームページをスライドで紹介し、事業内容や資金調達の流れを発表。地域企業との長年にわたる信頼関係での寄付金や、会員減少による支部閉鎖、コロナ禍での事業中止による収入減などの課題も語られました。なかでも2018、19年の資金調達をテーマとしたヘルスケア関連団体ワークショップからの学びで、支部ホームページの整備に着手した成果もあり、多額の遺贈があった報告に対して、参加者全員から賞賛の声が上がりました。
講演後の意見交換では、「歴史ある全国組織の団体で、国への働きかけや事業内容など先人たちの苦労や功績がよくわかった」「団体規模の大小にかかわらず、とても参考になった。ホームページの重要性を再認識した。うちも見直しを考えたい」「SNSなどを活用し、小規模のヘルスケア関連団体が次々と生まれている。これからはどんな事業をしているか、そのアピール力が求められている」など、活発な討論となりました。資金調達をテーマにしつつ、それぞれの団体の現状を振り返り、今後を考える良い刺激を受けた学習会となりました。

参加団体
■Fabry NEXT
■glut1異常症患者会
■ポリオ友の会東海
■もやもや病の患者と家族の会 中部ブロック
■愛知県脊柱靱帯骨化症患者・家族友の会
 (あおぞら会)
■NPO法人 愛知県難病団体連合会
■岐阜県網膜色素変性症協会(JRPS岐阜)
■全国心臓病の子どもを守る会 長野県支部
■日本筋ジストロフィー協会 愛知県支部
■下垂体患者の会

第32回 北陸学習会 in オンライン(2021年7月3日)
自然災害発生時の心構えや支援についての講演を聴き地域や団体の活動について話し合う

第32回北陸学習会が開催されました。今回のテーマは「自然災害発生時の心構えや支援状況を学ぶ」です。中央世話人であり、(社福)仙台市障害者福祉協会(以下、協会)の阿部一彦さんが、同テーマでの講演を行いました。
2011年に起こった東日本大震災時の、障がい者の被害状況、震災後に協会が取り組んだ安否確認、福祉避難所の運営、点字や音声朗読なども含めた情報支援活動、災害時の困りごとや対応に関するアンケート結果などを報告。さらに患者とその家族がしなければならないこととして、自助のあり方を考え、自然災害時の必要な配慮について当事者が伝える「受援力」や、障がいへの理解がまだまだ不十分な現実があり、社会に発信し地域とつながる共助の重要性が語られました。
21年5月に施行された災害対策基本法の一部改正など、最新のトピックも紹介され、参加者は事前に用意していた自分の住む地域のハザードマップなどを見つつ、講演に聴き入っていました。
その後の意見交換では、避難行動要援護者名簿の取り扱いや、福祉避難所など、地域によっての違いについて活発な討論がありました。「自分の無知さを知り、とても勉強になった」「昨今の集中豪雨による被害など、災害は身近で起こる。持ち帰って団体の活動に活かしたい」などの発言や、チャットへの書き込みが見られました。最後に阿部さんが「東北と北陸が、地域学習会の場で多くの情報を共有し、つながることができた」と結びました。

参加団体
■とやまSCD・MSA友の会(わかち会)
■いしかわSCD・MSA友の会
■日本ALS協会 富山県支部
■富山IBD
■富山県後縦靭帯骨化症患者家族会
■石川県OPLL友の会
■全国パーキンソン病友の会
 石川県支部
■ハレバレ会(SCD患者会)
■新潟SCDマイマイ

第34回 九州学習会 in オンライン(2021年7月3日)
多彩なオンライン活用の事例発表から、ノウハウの情報共有やトライする意欲を得られた学習会に

第34回九州学習会が、「オンラインの活用例を学ぶ 〜ヘルスケア関連団体の活動から〜」をテーマに開催されました。
2団体から事例発表があり、まずは再発性多発軟骨炎(RP)患者会の永松勝利さんから、役員2名と全国にいる会員1人(1家族)との「オンライン個別おしゃべり会」(月に1回、役員が会員を指名し、情報交換や接続などの助言を行う)や、ZOOMとYouTubeのリンクによるライブ配信「ほーぷラジオ」などの取り組みを報告。続いて、日本ALS協会 鹿児島県支部の里中利恵さんが、同会にとって年に1度の大イベントであるチャリティーコンサートを、2020年にオンライン開催した事例が報告されました。例年約200名の参加者数が、オンライン開催では再生回数400回を超える大きな反響を呼んだこと、動画配信に必要な機材やその費用、苦労した点などについても詳しく説明されました。
その後、3グループでのディスカッション、全体討論へ。「ITに詳しいスタッフがおらず自分の団体では不可能」という意見には、「団体内ではなく外部に人材を求めてはどうか」とのアドバイスや、「ほーぷラジオで話す内容は?」という質問に対しては、「会報誌の裏話ネタなどはレスポンスのコメントが多い」といったオンラインのノウハウや企画の工夫などについて、活発に意見を交換。「多様多彩な活動を知ることで勇気をもらった。持ち帰って検討したい」という感想が聞かれるなど、情報の共有やトライする意欲が得られた学習会となりました。

参加団体
■くまもとぱれっと
 (長期療養中の子どもと暮らす家族の会)
■(公社)がんの子どもを守る会 熊本支部
■(公社)日本リウマチ友の会 熊本支部・鹿児島支部
■NPO法人 熊本県難病支援ネットワーク
■再発性多発軟骨炎(RP)患者会
■Breast Cancer Network Japan あけぼの会
■かごしま膠原病の会(青空の会)
■日本ALS協会 佐賀県支部・鹿児島県支部
■CFS(慢性疲労症候群)支援ネットワーク
■膵島細胞症患者の会
■九州IBDフォーラム 熊本IBD

第38回 東北学習会 in オンライン(2021年7月11日)
体験発表をもとにオンラインによる活動について現状や課題を考える

「Web会議の構築〜体験談を聞いて参考にする〜」をテーマに、東北学習会が行われました。
今回の学習会の目的は、コロナ禍でニーズの高まるオンラインでのヘルスケア関連団体の具体的な活動について学び、各団体に持ち帰り活用すること。事前アンケートも実施され、各団体のオンラインでの活動状況を共有しました。
まず、「Webで拡がる患者会の交流」として、いわて心臓病の子どもを守る会の菊池信浩さんが体験談を発表。菊池さんは、東北学習会での経験も活かしながら、団体の学習会や交流会に取り組んだ様子を紹介し、「オンラインでも仲間がいることに勇気づけられた。コロナ禍であってもつながることをあきらめずに楽しく活動したい」と述べました。
その後のグループ発表では「VHO-netの経験が団体での活動に役立つ」「オンラインは体調の悪い時でも参加しやすい」「ネット環境を整えるのが課題」「リアルも併せたハイブリッドな活動ができればいいなと思う」など、オンラインでの活動についての意見や感想が紹介されました。また「活動のオンライン化が進むと当事者の外出が減り、駅やトイレのバリアフリー化が停滞することも考えられる。時には社会に対してのアピールも必要ではないか」との問題提起もありました。最後に事務局から「オンラインも活かして、今まで培ってきた東北でのネットワークを活用してほしい」との呼びかけもあり、今後も東北学習会のつながりを深めていくことを確認しました。

参加団体
■岩手県腎臓病の会
■(一社)岩手県難病・疾病団体連絡協議会
■患者会ピンクのリボン
■CFS(慢性疲労症候群)支援ネットワーク
■全国膠原病友の会 岩手県支部
■いわて心臓病の子どもを守る会
 ((一社)全国心臓病の子どもを守る会 岩手県支部)
■(社福)仙台市障害者福祉協会
■仙台ポリオの会
■乳腺患者会 プリティふらわぁ
■NPO法人 宮城県患者・家族団体
 連絡協議会

第17回 北海道学習会 in オンライン(2021年7月11日)
団体リーダーとしての実践につなげるためにPPIについて講演を通して学ぶ

「PPI(患者・市民参画)」をテーマに北海道学習会が開催されました。
まず、横浜市立大学大学院医学研究科看護学専攻・医学部看護学科教授 松下年子さんが、「PPI(患者・市民参画)について」をテーマに講演。松下さんは、PPIの概要や、団体リーダーがPPIを学ぶ際にもつべき視点などについて語るとともに、最近、医療界で注目されるアドバンス・ケア・プランニング(ACP、人生会議:人生の最終段階における医療において、将来の変化に備え、将来の医療およびケアについて患者の意思決定を支援するプロセス)について紹介しました。
講演を受けて、ディスカッションでは「今までの団体での活動も広義のPPIだと感じた。自分たちの活動が施策につながると実感できるとよいと思う」「知的障がいなどがある当事者の医療参画はどう考えればよいのか」「研究倫理審査委員会への模擬参加など、練習の場がほしい」など活発な意見が交わされ、運営委員の澤田真由美さん[つばめの会(摂食嚥下障害児 親の会)]は、「次回の学習会ではもっと学びを深めていきたい」と述べました。
最後に中央世話人の阿部一彦さん[(社福)仙台市障害者福祉協会]が、「障がいや慢性疾患とともに生活していく視点も重要。PPIの進展により『私たち抜きに私たちのことを決めないで』という考え方が医療や福祉の施策にも活かされることを期待したい」と総括。次回もPPIをテーマとし、またフリートークの時間も設けて親睦を深めることを確認して、学習会を終えました。

参加団体

■北のポリオの会
■つばめの会
 (摂食嚥下障害児 親の会) 
■ライラックの会
 (北海道ターナー症候群家族会)