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「つながるちから」をテーマに 希少・難治性疾患に対する
啓発と交流を兼ねたRDD開催
2月から3月にかけて過去最多の全国39ヶ所で公認啓発イベントが開催されました。

Rare Disease Day(レアディジーズデイ)2018 in 東京・埼玉 開催
「つながるちから」をテーマに 希少・難治性疾患に対する啓発と交流を兼ねたRDD開催

「Rare Disease Day(RDD)」は、毎年2 月末日に世界同時開催される、希少・難治性疾患についての啓発イベントです。 より良い診断や治療による希少・難治性疾患患者の生活の質の向上を目指して、2008年にスウェーデンから始まりました。

その後、国際的に活動が広がり、2017年には世界95ヶ国で1000 以上の啓発イベントが開催されました。日本では、RDDの趣旨に賛同した特定非営利活動法人ASridが、(一社)日本難病・疾病団体協議会(JPA)などと連携してRDD日本開催事務局を組織し、2010年から希少・難治性疾患の認知度を向上させることを目的としたイベント開催を通じて啓発活動を続けています。

年々活動が広がり、今年(2018 年)は「つながるちから~Take Action Now~」をテーマに、2月から3月にかけて過去最多の全国39ヶ所で公認啓発イベントが開催されました。

患者・家族・医療者・研究者・製薬企業・行政などの希少・難治性疾患に関するステークホルダーが手をつなぎ、地域で行動に結びつけ、当事者と社会の架け橋になろうという今年のRDDについて、東京と埼玉での取り組みをご紹介します。

RDD東京 開放的な会場で通行人にも広くアピール

RDDとして日本で最初に開催され、その後も最も規模の大きい啓発イベントが行われているのが、RDD東京です。今年は、2月28日に東京駅近くの新丸ビル3Fアトリウムで開かれ、患者・家族・行政・製薬企業・大学・医療従事者・社会福祉関係者など、延べ約2600名の参加がありました。

最初のセッションでは研究者・行政と〝つながる〞ことを目的に、東京大学大学院医学系研究科・宮園浩平さん「希少・難治性疾患研究のこれからと若手研究者教育」、厚生労働省健康局難病対策課・川野宇宏さん「難病対策について〜行政の取り組み〜」、理化学研究所 統合生命医科学研究センター 骨関節疾患研究チーム・池川志郎さん「難病、遺伝病の基礎研究を正しく理解するための基礎知識」などの講演を実施。またマンガを使って患者と研究者とのお互いのイメージギャップについて考えてみようというワークショップや、海外の患者団体の活動紹介、患者による公開ディスカッション、パネル展示ではRDDに関する最新の情報や希少・難治性疾患領域の動きなどについて、一般の人にもわかりやすい説明や解説が行われました。

開放的な会場での開催で、関係者だけでなく、丸の内界隈のビジネスパーソンや通行人が気軽に立ち寄る姿もみられ、希少・難治性疾患についての認知度を高めるという点でも、とても有意義なイベントとなったようです。

RDD埼玉 埼玉県全域を対象とした初めてのRDDイベントを開催

埼玉県さいたま市では、2月25日、RDD埼玉実行委員会主催で「RDD埼玉」(於:放送大学埼玉学習センター)が開催されました。さいたま市では初のRDD開催で、「難病であっても、患者同士、未来や社会、医療・福祉、行政とも、つなぐことのできる手がきっとある」という思いを込めた「つながるメッセージ てトてトて」がテーマとして掲げられました。

当日は、RDD埼玉実行委員会の仲島雄大さん、RDD日本開催事務局の西村由希子さんのメッセージに続き、獨協医科大学基本医学情報教育部門教授/情報基盤センター長の坂田信裕さんが、「コミュニケーションロボットがいる生活・つなぐ社会」として講演を行いました。

病院内の無菌室で生活し、家族にも会えない子どもの入院患者のために、院内学級や家庭とつなぐテレビ会議システムを開発したことをきっかけに、研究に取り組んできた経緯を述べ、各種のコミュニケーションロボットを紹介。子どもたちがロボットとふれあう時間も設けられ、楽しい講演となりました。

また、難病当事者によるマジックショー、子どもたちのダンス、参加者全員で制作するアートに加え、〝行政とつながる〞ことをイメージして、埼玉県のマスコット、コバトンと写真撮影ができるプログラムもありました。RDD会場内には、終始、子どもたちの楽しそうな声が響き合い、「埼玉県内の難病の子どもや若者につながる場を提供し、支援の輪を広げることを目的としたい」という実行委員会の願いがよく伝わってきました。

埼玉で患者や家族が未来や社会とつながるために

RDD埼玉実行委員会共同代表 大木里美さん(中枢性尿崩症(CDI)の会) 仲島雄大さん(埼玉IBDの会)
私たちはそれぞれ患者団体に属し、また(一社)埼玉県障害難病団体協議会(障難協)でも活動しています。RDDに取り組むに当たって、確実に次世代に引き継いでいくためにも独立した組織をつくった方がよいと考えて、RDD埼玉実行委員会を立ち上げました。新しい組織には気軽につながりやすい面もあり、難病相談支援センターや難病患者就職サポーター、製薬企業、そして一般の方たちなど、障難協での活動よりも幅広い人たちの協力が得られました。

内容については、孤立しがちな希少・難治性疾患の患者や家族に、どこと、誰と、どのようにつながればいいのかを伝えること、特に難病の子どもや若者が社会とつながれることを重視しました。

コミュニケーションロボットを知ることによって、未来とつながる。マジックショーは患者同士がつながる。コバトンは行政とつながるというように、プログラムのすべてに〝つながる〞意味をもたせました。いろいろな人や組織とつながることで、それぞれの団体や病気の課題や、その解決方法も見出せると考えています。

そして、来年は、もっと多くの方に知ってもらえるように、一般の人や患者団体に属してない人も、気軽に立ち寄れるような場所を選びたいと考えています。世界的な啓発イベントですから、この流れに私たちも乗って、まず埼玉の中でつながっていきたいと思っています。

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